理事長退任御挨拶
前理事長 丸山 俊二
故 宮川 渉 元理事長の後任として理事長に選任されてから、もう15年となりました。
この間、本財団の創立者である故 渡邊 武 元名誉会長の教えを胸に、専門家派遣による技術協力、相手先との相互理解・
友好親善、専門家自身 にとっての新たな「生き甲斐』と言う三つの目標に向けて仕事を進めて参りましたが、意図したよう
な事業展開が出来なかった事は本当に申し訳なく思っております。
在任期間を通じ、国内経済は低迷しており、一部の御理解ある方々を除いては、御支援をお願いするのは困難で、減少傾向
が続いておりました。
更に、2003年に国際協力事業団が特殊法人から独立行政法人の国際協力機構 (JICA)に改組されたのに伴い、
中国への派遣旅費助成とシニア海外ボランティア事業受託が打ち切られたのも大きな負担となりました。
加えて、当財団の宿命とも言える、会員の高齢化と会員数の減少の問題が常に迫っておりました。
このような厳しい状況ではありましたが、専門家派遣事業では,先ず一般地域について、世界的な日本語への関心の高ま
りを背景として、日本語教師を東南アジアを始め、南アジア、中央アジア、中近東、南米等の諸国に派遣して参りました。
又、中国に対しては、農業技術者を中心として様々な分野の専門家を広範な地域に派遣し、その功績は派遣先はもとより、
中央政府からも高く評価され,多くの方々が中国国家友誼賞を受賞して居られます。尚、当財団自身も2009年にこの賞
を受けており続いて2010年に当時の 温家宝 国務院総理の来日の際、中日友好貢献賞を頂いております。
2012年4月,私共の財団は公益財団法人の認定を受けることが出来ました。非常な難関とされていた公益認定が得ら
れた事は,もとより長年に亘る関係者の皆様の御尽力、御支援がもたらした成果ですが、一連の申請手続きに於いては神服
新理事長の奮闘努力によるところが極めて大でした。
以上の通り、困難が続く中、、それなりの実績を挙げて来られましたのは、ひとえに会員の専門家諸氏、私共の事業を
御支援頂いている関係団体、企業の皆様、そして評議員と理事、監事の方々の御尽力の賜物であり、改めて厚く、厚く御礼
申し上げると共に、神服 新理事長に対しても,従前にも増して力強い御支援と多方面に亘る御協力を賜りますよう,切にお
願い申し上げます。
現在、我が国は国難とも言うべき新型コロナウィルスの猛威に直面しております。我々国民が一致団結の下、この危機を
乗り越えられるよう念願して止みません。
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